獣医療業界の未来を背負う 八面六臂の活躍をする獣医師
獣医療において愛玩動物看護師の革命は起こるのか? プロフェッショナルインタビューシリーズ
動物医療業界の専門家をゲストに招き、獣医療におけるアニマルケアスタッフ/愛玩動物看護師の立場の変化、動物病院や獣医師が求めるもの、労働環境の変化などについて多面的な意見交換を行うインタビューシリーズ。愛玩動物看護師のこれからの仕事の在り方や働き方について明らかにしていきます。
■異色のキャリアを兼任する上野弘道。誰よりも多面的に獣医療業界をみて、新しい時代を作る
生田目:今回はご自身が経営する日本動物医療センターグループの代表であり、東京都獣医師会の会長、そして日本動物病院協会の副会長を務められている上野弘道先生にお越しいただきました。上野先生は、MBA(経営学修士)も取得されていて、獣医療業界のなかでは異色とも言えるキャリアを歩んでおられます。本日はよろしくお願いいたします。
上 野:よろしくお願いいたします。
生田目:それでは、私から上野先生について簡単にご紹介させていただきます。日本大学 生物資源科学部獣医学科を卒業後、勤務医として多くの手術をこなす中で外科的スキルを磨き、2001年に日本動物医療センターにて診療を開始されました。獣医師、経営者としての手腕を発揮し、医療部長、副院長などを経て3代目院長に就任後、2022年に同センターグループの代表に就任されました。
動物病院業務以外にも、2016年に名古屋商科大学大学院にて経営学修士(MBA)を、2022年には日本獣医生命科学大学大学院にて博士号も取得されています。
また、36歳の若さで東京都獣医師会の理事となり、2022年には同会の会長に就任されました。そのほか公益社団法人 日本獣医師会(JVMA)理事、公益社団法人 日本動物病院協会(JAHA)副会長、一般社団法人 日本小動物整形外科協会(VOA Japan)副代表理事など各団体での重要な役割を担い、多岐にわたりご活躍されています。
上 野:ご紹介、ありがとうございます。
生田目:私と上野先生は日本大学在籍時代の同級生なので、少々気恥ずかしさもありますが、多面的に獣医療業界をみている上野先生だからこそのご意見やお考えについて伺っていきたいと思います。
さっそくですが、上野先生の現在の活動について教えていただけますか?
上 野:ありがたいことに様々な機会をいただいております。ご紹介にもありました通り、現在は東京都獣医師会会長、日本動物病院協会(JAHA)の副会長や日本動物医療センターグループの代表などを務めています。
生田目:本当に多方面でご活躍なさっていて、獣医師総合職とも言えますね(笑)。
上 野:それが私の特徴だと捉えてもらえれば嬉しいです(笑)。
生田目:若くして東京都獣医師会の会長に就任されたときは、獣医療業界に新しい風を吹かせてくれるのではないかという周囲の期待もあり、相当なプレッシャーを感じたのではないでしょうか。