【愛犬の手作りご飯】 監修:chikoどうぶつ診療所 林 美彩先生
~手作り食だからこそできること~
①手作り食だからこそできること
新鮮な食材を用いて作れる、水分量を調整できることが可能です。
また、食物アレルギーの子の場合には、アレルギー陰性の食材のみを使って
その子の体質に合わせて作るのも、手作り食ならではのメリットです。
②食べさせてはいけない食材について
ネギ類(玉ねぎ、長ねぎ、ニラなど)、ブドウ(レーズンやブドウを含む加工品)、アボカド、
イチジク、生のタコやイカ、チョコレート、マカデミアナッツ、アルコール、キシリトールを含む食品は食べさせてはいけません。
③ベースフードを選ぶときのポイント
ベースフードとは、犬の手作りごはんの“ベース”になる食材がオールインワンになったものです。
できるだけ食材のみで作られているもの、添加物が少ないものをお選びください。
●食材に含まれる一般的な栄養素
1)卵
食物繊維とビタミン C 以外の栄養成分が含まれている完全栄養食品に近い食材で、アミノ酸バランスに優れた優秀なタンパク源となります。
様々な栄養素を含むため、滋養強壮にもってこいの食材です。
2)鯖の水煮缶
タンパク質補給だけでなく、日常不足しがちなオメガ 3 脂肪酸(EPA・DHA)を補うのに適した食材。
血液をサラサラにしたり、痛みの緩和、神経の流れの調整に役立ちます。
3)豆腐
良質の植物性たんぱく質を含み、疲労回復やストレスケアにも有効です。
大豆オリゴ糖を含むので、腸の中で善玉菌であるビフィズス菌のエサとなり、腸内環境を整え、便通改善にも役立ちます。
4)キャベツ
キャベジンとも呼ばれる、胃粘膜の働きを整える作用を持つビタミン U を豊富に含むため、
胃腸が弱い子や潰瘍の予防などに役立ちます。クセもないので取り入れやすいお野菜です。
5)ブロッコリー
レモンの 2 倍、じゃがいもの 7 倍ものビタミン C を含むため、免疫を整えるのに役立つ食材。
スルフォラファンというファイトケミカルには、デトックス、抗酸化力を高める作用があるため、アンチエイジングも期待できます。
●調理方法(トッピングする際のお勧め調理方法)
1)卵
スクランブルエッグやゆで卵にして与えるのがお勧めです。
ゆで卵は、固ゆでよりも半熟のほうが、体内での利用効率が良いとされています。
2)鯖の水煮缶
塩分不使用のものであればそのまま、塩分が入っているものはお湯をかけて軽く死を抜きをしてから与えてあげてください。
汁も使いたい場合には、汁:水=1:1~2 程度に薄めて使いましょう。
骨ごと与えたいときは、缶詰+水を加えてミキサーやフードプロセッサーで混ぜ合わせ、製氷皿などに小分けにして冷凍しておくと使いやすいです。
3)豆腐
豆腐は体を冷やす作用があるため、人肌程度に温めてから使うことをお勧めいたします。
細かく刻んだり、スプーンなどで崩してフードに混ぜて与えてあげてください。
4)キャベツ
胃腸のケアに役立つビタミン U は水に溶けやすく、加熱にも弱いため、生の状態でみじん切りにしてトッピングするのがお勧めです。
加熱する場合には、短時間で調理し、ゆで汁も一緒に与えるようにしましょう。
5)ブロッコリー
茹でた後にみじん切りにしてトッピングする方法がお勧めです。
スプラウトを使用する場合には、生の状態でみじん切りにしてトッピングしてください。